著者は職業柄よく老人ホームに行き、職員と話す機会が多かったのですがやはり今暴力
や暴言の浮彫りになっている施設にはそれなりの特徴があるんです。
その実態とはいかに?
正直きれいごとを言ってできる仕事ではない!
著者も長年介護士としての経験がありますが、はっきり言ってこのような今回の川崎の
老人ホームの事件が起こるとメディアは悲惨さだけを非難し、介護士の質は!という報
道をされますが、実態って本当にすごいんですよね。
ただ、暴言や暴力などをしている介護士は『人として』おかしいということなんです。
人員不足の中、一生懸命働いている介護士からするとなんでそんなこと・・・と思う人
が多いとは思いますが、でもわからなくもないなという人も多いんです。
それだけ綺麗ごとだけでできる仕事ではないのが実情ですよ。それなのになぜか介護士
は福祉の精神だのうんたらを言われ給料が低いんですよね。
はっきり言って最低の給料ですよ。そりゃ辞める人も多いし就職したいという人は少な
くなる一方ですよね。そして国は拍車をかけるように介護保険改正を繰り返し、施設運
用費の補助をどんどん縮小しているんです。
口だけではなく、実際働いてみろ!と言いたくなりますね。
一方、福祉の先進国ヨーロッパでは、介護士の地位も給料もそれなりにいいんです。だ
からやりがいや責任感がでるんですよね。
当たり前だと思いますが、仕事としている以上給料に反映されない仕事はよっぽどの人
でない限りモチベーションは下がります。だから綺麗ごとだけではできないんですよ
ね。この仕事は。
一体国はどこを目指せというのか?!
国は在宅ケアと謳っていますが、この今の世の中在宅ケアができる状況の家庭がどれほ
どあるんだ?ということです。基本的に共働きでないと難しいので、夫婦ともに働いて
いるのに、国は、病院に入院させることも施設に入所するにもとても厳しく制限してい
る状態です。
それでも金銭的な負担を国がみる事はありません。
在宅ケアをする事はすごくいいことですし、不可能ではありませんが、制度の利用など
知らない人もたくさんいる中そのあたりの周知を徹底して行った上で施行してほしいも
のです。
まとめ
老人ホームや病院なども人手不足と教育不足で最悪の状況下の中、働いている人も多い
のが現状です。はっきり言って、介護する人に値しない人が人の命を見ている場合もあ
ります。自分の身内がそんな人に介護されたいと思うでしょうか?
でも現実は、人がいないから来る人拒まずの状況なんです。この事態を打破するには、
まずしっかり教育をする事が大切だと思います。
それができないのであれば、施設としての運用はNGだし、今回のような悲しい事故が
起きてもなんら不思議ではありません。
ただ、現実人がいないのが現状だし、厳しい中で介護をしているのだから何かどこかで
報われなければ続かないですし、ここまでの事件ではなくても、起きる可能性は0では
ないと思ってます。
国はそういう事まで考えて今後の日本の超高齢化に向けての法律などを見直してほしい
なと心から思います。
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